職人、ときどき神保町

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社長との出会い

偶然からのつながり

 

僕には、小学校時代に野球でバッテリーを組んでいた親友がいる。彼は現在、建築関係の職人をしている。

 

 

僕が大学2年生のときに、この親友とは偶然、地元で再会した。

 

 

8年振りの再会。

 

身長は190センチほどあり、笑顔は少年のように爽やかだった。

 

親友は、小学校を卒業してからは交通事故で骨折をして以来、学校にはあまり通わずに、荒れていたと噂で聞いていた。

 

しかし、久しぶりに再会した親友は見た目も、考え方も大人になっていた。

 

 

そして、生き方に芯が通っているように感じたのだ。

 

 

反対に大学2年生の僕は、将来やりたいことが定まっていなくて、考え方がフワフワしていたと思う。

 

親友は、なぜこんなにも成長したのだろうか?

 

社会で働き始めれば、考え方がしっかりするのだろうか。

 

このギャップは、なんだろう。

 

親友はやたらと、「社長は、尊敬できるひと」と誇らしげに言っていた。

 

だから、僕は親友が働いている先の社長に、興味を抱くようになっていく。

 

 

衝撃的な出会い

 

大学2年の冬、親友に人手が足りないから、救援で仕事を手伝ってほしいと頼まれた。

 

しごとの内容は主に、家周りの建築物を創り出すのが仕事。

 

家の前の門、階段、駐車場、フェンス、塀、造園など幅広い作業をおこなう。

 

この仕事は外構と呼ばれ、インテリアの反対の用語で、エクステリア=外構として知られている。

 

現場に到着すると、突然、足袋を履くように言われる。

 

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足袋は、 よく神輿など地域での行事でも、履かれている。

 

 生まれて初めての足袋。

 

よく見ると、つま先の部分が分かれている。

 

急いで、靴下の先っちょをカッターで切り刻んだ。

 

そして、履くのに時間がかかってしまう。

 

やっと履き終わって、緊張しながら作業場に向かうと、社長らしきひとの後ろ姿が見えた。

 

職人の仕事で、ましてや仕事場では、親方とも呼ばれるひと。

 

きっと、コワモテの巨漢なんだろうなと勝手に、イメージしていた。

 

作業中に声を掛けたら、怒鳴られるとも思っていた。

 

おそるおそる、後ろから声を掛けると、社長は振り向きざまに、爽やかな声で「はじめまして。今日は来てくれて、ありがとうね!」と笑顔で一言。

 

社長はイメージと違い、体形は190センチの親友と比べたら、すこし小柄だった。

そして、柔らかい雰囲気を感じられた。

 

このときに職人=コワモテという偏見が一気に吹き飛んだ。

 

 

これが僕のいま、働いている会社の社長との、初めての出会い。

 

 

 

 

このブログで、少しずつ、日々の仕事を通して、感じたことや心に残ったことも残していこうと思う。