『人生の勝算』
『人生の勝算』とは。
著者は前田裕二。SHOWROOMというライブ配信サービスを運営している社長だ。
自身がミュージシャンをやっていた経験から、アイドルや芸能人を目指すひとの努力が報われる仕組みを作った。
前田裕二の生い立ちや社会人として働いたときに、得た人生において大事なことを中心に書かれている。
日本を代表する女優との関係や、社長という肩書き。
この本を読んでみるとそんなことは、ただの「隣の芝生は青い」だ。
自分の人生を生きるヒント
この本には大きく分けて、3つの大切なことが書かれている。
①コミュニケーション
この本のなかで特に強調していたのが、コミュニケ―ションの重要性。
ビジネスでの成功は、このコミュニケーションが鍵を握る。
モノ消費からコト消費に変わったいま、人とのつながりに需要が生まれていることは知っているだろう。
たとえでスナックの経営がある。
スナックでは、常連客とママの深いつながりによって、お店が運営されている。
常連客もお酒を飲みにくるのではなくて、ママと過ごす時間に価値を感じているのだ。
モノや商品じゃなくて、ひととの繋がり。
仮に、同じようなクオリティのカフェで同じ値段のコーヒーを提供しているお店にいったとしよう。
ひとつは不愛想にコーヒーを出す店員がいる店。もうひとつは、笑顔でお客さんに心遣いをしてくれる店。
どっちか選ぶとしたら、ぼくは迷わず後者のお店を選びたくなる。
カフェに限らず、サービスはすべて対ヒト。
だから、コミュニケーションが必要だ。
②人生のコンパスを持つ
航海をするのに、地図がなければ大海原で遭難するのと同じで、人生を生きるうえでもコンパスを持つことだ。
人生においてのコンパスを持っていないと、いつまでたっても「隣の芝生は青い」と言い続けて生きる。
仮に家族との時間が人生においてのコンパスのはずなのに、仕事での出世が人生の目的になってしまえば、周りのひとと比較してしまうだろう。
だから、自分の人生において何が大切か選ばないといけない。なにかを捨てることで人生の質が高められる。
③圧倒的な努力
自分が決めた人生のコンパスに向かって、努力すること。
器は自分自身で決めるものだ。
だれかが決めるものじゃない。
どこまで、目標にむかって努力できるかは自分で決められる。
でも、そのモチベ―ジョンを支えるのが人生のコンパス。
努力には2種類ある。
見極める努力と見極めたあとの努力。
たとえば、鉱山に眠る財宝を掘るとしよう。
ひとりは黙々と自分の肉体を自慢して、スコップで地面を掘り返すひと。
もうひとりは、どこに財宝が眠っているのかを見極めてから。迷わず一心不乱に掘り出すひと。
どちらがモチベーションが高いかといえば、宝のある場所を見極めている人の方が頑張れる。
だから、まずは人生のコンパスを持つことが、何より大事だということをこの本が教えてくれたことだ。