ゼロからイチを作り出す
自分で感じたことを信じる
今日の昼。社長と昼休憩中に話しているとき、日本でノーベル賞を受賞した本庶佑(ほんじょたすく)さんの話題になった。
本庶さんはNHKのインタビューで、受賞に結び付いた信念について述べていた。
「教科書がすべて正しかったら科学の進歩はないわけで、教科書に書いてあることが間違っていることはたくさんある。人が言っていることや教科書に書いてあることをすべて信じてはいけない。『なぜか』と疑っていくことが大事だと思っている」
(NHK NEWS WEBから引用)
自分が実際に見たこと、触ってみたことを信じることが大事。
この話題になったとき、社長はふいに、質問してきたのだ。「外国人が日本に旅行しに来るのは何でだと思う?」
ぼくは「日本の文化やおもてなしに興味があるから来るんじゃないですか?」と答える。
しかし、答えたはいいけど、根拠はなかった。ただ、そんなイメージがあるだけ。
そんな様子をみて、社長はこうつぶやく。
「日本の文化が良いってよく言うよね。でもね、本当は日本の技術をのぞきたくて、外国人はくるんじゃないかな?日本人のおもてなしも繊細な技術があってのことだし、ほかのひとに技術を伝えられる長所があるから、海外からやってくる。」
それを聞いたとき、自分がニュースや新聞、ネットの記事、他人から聞いたことをもとに、知ったかぶりしていることに気付いた。
ニュースで、『日本の文化』、『おもてなし』というワードが先入観として、僕のなかにある。
ひとから聞いたことに対して、「なんで?」とは思わずに、「へー、なるほどなあ」と浅いとこまでしか、考えていない。
誰かから伝えられたことが、自分の先入観を作り出す。
深く掘り下げる
ぼくは、「本庶さんは、大学の研究者だからなあ」といった。
すると、社長は「いやいや、みんな研究者なんだよ」と。
「ん?」とぼくは最初、理解できなかった。
しかし、よく考えてみよう。
ノーベル賞を受賞した本庶さんは、がん細胞の研究について、深く掘り下げただけ。
でもね、みんな同じように仕事でも趣味でも研究しているはずなんだ。
職人だったら、イイものづくりをするために日々、作り方の研究をしている。
パン屋さんもどうやったら、美味しいパンが焼きあがるか常に深く掘り下げる。
本庶さんは、「大学の研究者だから」と偏見を持っていた。
けど、何を深く掘り下げるかは千差万別だけど、みんな同じように「研究している者」であることには変わりない。
深く掘り下げていった結果、ノーベル賞という肩書が後から付いてきただけなんだ。
ゼロからイチを作り出せる人に
深く掘り下げるひとは、何かを作り出すひとでもある。
たとえば、営業で商品を売るとしよう。
取引先の相手に、「この商品のいいところを10個答えてみてください」と聞かれたら、あなたなら何と答えるだろうか。
自分で商品を開発しているひとならば、その商品のことについて良いところを10個以上パッと出てくるだろう。
でも、みんなが商品を開発するわけではない。
だからこそ、自分が扱っている商品に興味をもって、まずはその商品を自分なりに研究してみること。
その結果、中間職でも良い成績が残せるし、信用が積み重ねることができる。
まとめ
ものごとを深く掘り下げることは大事。
あなたの身の回りのことで、なんとなく知っているけど、根拠はないってことはないだろうか?
今回の文章で伝えたかったのは、物事を深く掘り下げないことは「もったいない」ということ。
日常では、「なんで」と思わずに受け流してしまうことって本当に多い。
それを、うまくキャッチするには自分が先入観をもっているということを、思い出すことが必要だ。
ぼくたちはみんな、じつは「研究者」なのだから。