職人、ときどき神保町

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ゼロ円ショップをやってみて

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ゼロ円ショップにトライ

今月の2月23日に神田にある、あめにてぃカフェでゼロ円ショップを羽田ゆみ子さんと丸山敬子さんと協力して、初めて開催した。

ゼロ円ショップとは、まだ使えるけれど不要になったモノ、頂いたけれど余ったものを誰かに受け渡しする無料のフリーマーケットだ。

 だれでもモノを置くことが出来るし、もらうこともできる。しかし最後まで残ったら、持ってきたひとが持ち帰る約束になっている。

 

衣類や革靴、食器など色んなものがある。

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ッケージにちはやふるの名言が書かれたトッポ。

 

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 羽田さんの持ってくるものは、面白いものが沢山あって見ていて飽きない。

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僕は最近友達からもらったワックスと小学生の頃に買ったが、一度も使っていないリストバンドなどを持ってきた。

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羽田さんの知り合いがもってきた箸置き。量が尋常じゃない。当日は大人気だった。

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レディ―スのXLと少し大きめの革靴。隣にある中華屋さんのおじさんが休憩中に訪れて、試着するもサイズが合わずあえなく断念していた。

ゼロ円ショップを開いた経緯

 

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まず、これまでの経緯を話すと、あめにてぃカフェとは、僕が大学4年生の3月に偶然出会ったカフェである。

 

tommy-manabi.hatenablog.com

 

 

そして、このカフェのオーナーである羽田ゆみ子さんの紹介で、まつざわゼロ円ショップを開いている丸山敬子さんのことを知ったのだ。

 

tommy-manabi.hatenablog.com

 

 

僕はゼロ円ショップを通して、本音を話せるような場所を作りたいという丸山さんの考えに共感し、羽田さんと丸山と協力して、あめにてぃカフェで開催することを決めた。

 

 

ゼロ円でやる意味

 

ゼロ円ショップの最大のいいところは、ものを受け渡しする際に生まれるコミュニケーションだ。当日は、学生や神田に住むひと、通りすがりのひと、ツイッターを見て来てくれたひと、外国人など様々なひとが来た。

 

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手に持っているのはトッポと箸置きだ。「僕はタイ人です」と言っていたが片方の友達が「嘘をつくなよ!」と突っ込んでいたのが印象に残っている。

 

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通りすがりの学生が楽しそうにモノを見て、会話を楽しんでいる。そのうちの1人が丸山さんが持ってきたネックウォ―マーを気に入ってその場で付けていった。

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丸山さんが一生懸命にモノを眺めているひとに話しかけたり、モノを受け渡しするときに楽しそうにしていうのを見て、インタビューの際に言っていた言葉を思い出す。

 

「居場所を感じたり、心を開いて本音で話せる場所はお金では買えない」

 

誰かひとりでも救われる人がいるなら、やる意味は十分あると僕は思った。

 

実際にゼロ円ショップをやってみて気付いたこと

 

今回やってみて、気付いたことが3つある。

参加者が運営する

 

ひとつは、当日にゼロ円ショップに参加してくれたひとが自主的にモノを置く場所を考えてくれたり、手伝ってくれたことだ。

 

自主的に活動に参加することで、居場所を感じたのかもしれない。僕はその風景を見て、本当に嬉しかった。

 

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三橋俊明さんは、 誘われて参加したが自主的にモノを配置するのを手伝ってくれた。インドに行った経験もあり、もし僕がインドにいくなら現地の信頼できる人を紹介するよと言ってくれたのが嬉しかった。とても心づよい。入口の傘と扇子を一生懸命に設置している姿を見て微笑ましかった。いったいどうやって設置したのだろうか。

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この傘は、羽田さんのお母さんのもの。この傘を持って歩けば一気に江戸時代にタイムスリップできる。色鮮やかなの傘は、入口で大きな存在感を示す。

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スキルをgiveする

 

2つ目は、モノ以外にも趣味やスキルで他の人に何かを提供しているひとがいたことだ。

 

与えることは、モノだけではなくて目に見えないものでもいいのかもしれない。自分が得意なことを教えたり、何かを手伝うのでもいい。相手の話を心から聞くことも与えることだと思う。

 

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 市川柳子さんはあめにてぃカフェの常連で、近くの会社で勤めている。この日は高校生の頃からやっているというウクレレを当日のBGM代わりに披露。僕がやってみたいというと基本的な音の出し方を丁寧に教えてくれた。ウクレレの表面に書いてある絵も自分で描いていて普段、あめにてぃカフェでは仕事の休憩の時間を利用して素敵な絵も描いている。僕はウクレレのこと以上に、ひざの上にスマホを置くバランス力が気になってしょうがなかった。

 

本音で議論する機会

 

3つ目は、ゼロ円ショップが本音で議論の場になったことだ。

フリーマーケットでもいいから値段を付けるべきじゃないか?」

このような意見をしてくれる方もいた。たしかにフリマは値切りの交渉が楽しみのひとつでもある。

 

そして、ゼロ円ショップで無料でモノを受け渡しすることは資本主義経済の流れに逆らうことだ。決して無料だから良いという訳ではないということを頭に入れておく必要はあると思う。決して利潤は生み出さない。

その代わり、ゼロ円だからこそ得ることも沢山ある。

 

違う意見を言ってくれることで、ゼロ円ショップをすることの意義を考えなおすことが出来た。ある意味、本音を話す場になっていると思う。

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この方もあめにてぃカフェの常連。外にいるときも常に背中に広告を背負っているという。最初会ったときは、びっくりしたが慣れてくると当たり前になっていくものだ。話しかけるとまじめに話を聞いてくれて、するどい意見や違った視点からの貴重なアドバイスをくれる。当日もゼロ円ショップについて真剣に議論した。

 

ゼロ円ショップを終えて

 

今回は、目的の本音で話せるような居場所を感じるような空間をみんなで作れた。

 

無料でモノを受け渡しすることには、賛否両論があるが僕はこのような活動があってもいいと思う。

 

思いやりのブーメランという言葉を知っているだろうか?

僕は、友人からこの動画を教えてもらって知った。1人の親切が他人の親切を生み出すという思いやりの連鎖反応を表現している言葉である。

 


Life Vest Inside - Kindness Boomerang - "One Day"

 

僕は自分の予定や考え事で頭がいっぱいなときに、ふいに周りのひとの思いやりを感じると我に返ることがある。

 

モノみたいにはっきりとは見えないから、時折忘れてしまうのだ。

 

直接、見返りがなくても小さな親切を大事にすることでもっと人は幸せになれるはず。

 

現実は厳しくて、甘えと思われるかもしれないけれど、僕は小さな親切を与え続ける人間でありたい。

無理のないように。自分が出来る範囲でやっていこうと思う。

 

最後にあめにてぃカフェを通して、出会いや居場所を提供している羽田さんと本音で語れる居場所を作ろうと行動している丸山さんと出会えて本当によかった。

 

いまの自分を支えてくれている周りの環境は、まるで息をふっとかけると消えてしまいそうだ。もしかしたら、いまだけの幸せな時間なのかもしれない。だから今の瞬間を大事にすること、そしてこれからは自分の道もしっかりと歩んでいこうと強く思った。

 

少し長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます!

 

まだ未定ですが、来月の最終週らへんにゼロ円ショップをあめにてぃカフェで行なう予定です。

そして、この活動に興味がある学生とも沢山出会えました。今後、神田界隈のカフェやお店の方と同じ目線で、一緒に何かを作り上げて上げていく活動が増えていくと面白いのではないでしょうか?

 

 

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